毎年恒例のアイメイト協会主催のイベント『アイメイト・デー』が10月18日、東京都内のホールで開かれました。アイメイト事業の支援者の皆様、アイメイト使用者、協会スタッフなどが一同に会する一大イベントです。アイメイト後援会も、会場案内や受付、グッズ販売などで参加致しました。
『アイメイト・デー』のメインは、使用者をはじめとする方々のスピーチです。今年は、使用者、繁殖奉仕者、飼育奉仕者、リタイア犬奉仕者、歩行指導員を目指す協会の研修生と、後援会員が登壇しました。
アイメイトは、アイメイト協会という“実家”を中心に、成長段階に応じて使用者と各奉仕者に支えられて一生を過ごします。どの段階でも、皆さんが精一杯の愛情を犬に捧げます。それは素晴らしいことですし、たくさんの愛を一身に受け、与えるアイメイトは、とても幸せ者だと言えるでしょう。
私たちアイメイト後援会が毎年出している『アイメイト・サポートカレンダー』は、それぞれのステージの「愛情」をテーマにした写真で構成しています。
同じ1頭の犬と過ごした人たちの中には、それぞれ、「うちの子」「私のパートナー」と特別な思いを寄せている方も多いようです。それを否定することは誰にもできません。しかし、アイメイトは、アイメイト協会という“実家”を持つ、公的な存在でもあります。「うちの子」「私のアイメイト」という愛情が、アイメイトや候補犬、リタイア犬、不適格犬を個人の「所有物」にしたい、当然そうあるべきだという思いにすり替わってしまう例も残念ながら一部であるようです。誰かがそれをしてしまうと、協会、使用者、奉仕者、ひいては社会全体によって「みんなで支えてきた」アイメイトのあり方が一気に崩れてしまう恐れがあります。
日本で最も長い歴史を持つ盲導犬育成団体であるアイメイト協会と関係者は、ずっと不文律やルールを守ってバランスを保ってきました。例えば、「自分の手を離れた犬の行方を追ってはいけない」「犬の体力などを考えて引退を決め、後を奉仕者に託す」というものです。これに対する理解不足が最近目立っているとも聞きます。不文律がもっと強制力の強い「ルール」になるのは、あまり好ましいことではないのではないでしょうか?
とはいえ、愛情をもらい、注いできた犬が今どこでどうしているか、気になるのは当然です。だから、アイメイト協会では、「アイメイト・デー」のように、それぞれの立場の人の話を直接聞いて、広くアイメイトについて理解し、納得・安心する機会をしっかり設けているのだと、私たちは考えています。その犬がどういう所で育ってきたのか、どういう考えのもとで訓練されたのか、どんな方の目になっているのか、引退後はどういうふうに過ごしているのか・・・。それをお互いに広く知り、それぞれの立場の人たちが個人同士のつながりではなく、全体として信頼し合うことが、アイメイト事業のバランスを保っているのです。アイメイトは公の存在であり、個人の所有物であってはならない。そのことを、私たちアイメイト後援会としても肝に命じたいものです。
アイメイト後援会が販売する『アイメイト・サポートグッズ』では、奉仕者や使用者自身がデザイン・制作したグッズも扱っております。実際のリタイア犬をモチーフにした『リタイア犬ファニーの手ぬぐい』もその一つです。
『アイメイト・サポートグッズ』の収益はアイメイト協会に寄付され、アイメイトの育成に役立てられます。
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by eymategoods
| 2015-10-21 13:47
| イベント