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【ラブマスコット】 ラブラドール・レトリーバーと水辺の季節

アイメイト協会の創設者、塩屋賢一氏が育成した国産盲導犬第1号『チャンピイ』は、ジャーマン・シェパードでした。その後もしばらくは、シェパードのアイメイト(盲導犬)が続きましたが、1970年代には現在のラブラドール・レトリーバーになっています。

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第1号ペアの河相洌(きよし)さんと『チャンピイ』

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       現役のアイメイト『トリトン』と使用者のSさん夫妻

ラブラドール・レトリーバーになった理由はいくつかありますが、シェパードに比べて、訓練のしやすさや見た目、性格が「万人に向け」ということもあるようです。筆者が『アイメイト55周年記念誌』のためのインタビューで面会した際、河相さんはこんな事をおっしゃっていました。

「能力的にはシェパードが上だと思いますね。歩いている時もよそ見なんかしない。ラブはその点がちょっと遊び気分がある。しっぽ振りながら歩いてるでしょ」

ただし、こうもおっしゃっています。

「シェパードは忠実なだけに神経質な面がある。コントロールするには人間がよほどしっかりしてないといけませんね。それに、一般の人がシェパードを怖がるということが昔はあって、その点でも見た目がやさしいラブのほうが一般受けが良かった。それでいいんじゃないかと思いますよ」

つまり、河相さんや塩屋賢一氏が切り拓いたパイオニアの時代には、扱いは難しくても高性能な“スポーツカータイプ”が必要だった。やがて、より多くの人が共に歩き、育成に関わるようになっていくと、平均値が高い“ファミリーカータイプ”が求められるようになった。優劣の問題ではなく、時代の要求の結果であったように私は思います。

さて、ラブが先天的に持つ「遊び気分」は、現役、子犬、リタイア世代を問わず、アイメイトたちが持つ明るさや無邪気な様子でもよーく分かります。特に、もともと狩りで水面に落ちた鳥などをレトリーブ(回収)する犬種だったことから、「水」を前にするとそれが顕著に表れます。

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でも、ラブがみな先天的に水が大好きかというとそうでもないようです。カヌーが趣味だという使用者の方が言っていましたが、彼女のアイメイトはカヌーには喜んで一緒に乗るけれど、水に濡れるのが大嫌いで足をつけるだけでも嫌がる。だから、陸から直接乗船できる場所を探すのに苦労するそうです。

2015年用の『アイメイトサポートカレンダー』の撮影で、先日清らかな渓流に入った飼育奉仕(2ヶ月〜1歳)中の候補犬も、最初はこんな感じでおっかなびっくりでした。

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やっと水に入っても不安顔で石にしがみつく感じ

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でも、最後にはちゃんと泳ぎました!さすがですね。

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ちなみに、筆者の犬は泳ぎとはおよそ似つかわしくないフレンチ・ブルドッグですが、やはり1歳くらいの時にプールで無理やり泳がせたら、額に怒りマークが出てました。温泉も同様。上の撮影で、もう10年近く前のこの時のことを思い出してしまいました。

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ともあれ、梅雨が明けたらレトリーバーの季節!うちも一足早く、実家のゴールデンを連れて水がきれいな渓谷に行きました。ゴールデンのマリーはずんずんと真っ直ぐ川に入って行きましたが、フレンチ・ブルドッグのマメは10歳近くなった今も、上の写真の時と変わらない。ちょこっと水に入って後は岩の上で不満顔でした。

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さてさて、アイメイトグッズの【ラブマスコット】に、このほど黒が加わりました。

【ラブマスコット・白】
【ラブマスコット・茶】
【ラブマスコット・黒】

と、これで三色揃いました。

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今年は、繁殖奉仕家庭で兄弟で3色いっぺんに生まれるという珍しいこともありました(その時のブログ記事はこちら)。現在、アイメイトの犬種は100%ラブラドール・レトリーバーですが、もちろん、「この色でないといけない」という毛色はありません。そして、同じラブでも、水が大好きだったり苦手だったりと、それ一つを取っても個性があります。

だからこそ、アイメイトは視覚障害者の最良のパートナーなのです。

(写真・文:内村コースケ)

アイメイト・サポートグッズの収益は全額アイメイト協会に寄付され、アイメイトの育成に役立てられます。

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